寒い日が続くといろんなものが凍って壊れますね。
ハイ、というわけで、今回は凍って壊れてしまった「ツルミポンプ HI-PRESSURE JET (HPJ-5ESY) 」に使われている、3連プランジャポンプ(逆止弁)のOリング(パッキン)交換をしたいと思います。
故障した原因は、寒い朝方に凍った状態でエンジンをかけてしまったこと。完全に凍った場合はセルが回らないのでエンジンが掛からないのですが、この日の朝は半分凍った状態だったためかエンジンが掛かってしまいました。循環し始めた水と一緒に氷もホース内を移動し、その氷がアンローダーバルブに詰まったことで余水ホース側へ水が流れなくなり圧力が抜けず、エンストする直前にプランジャポンプ周りのOリングに通常以上の圧力がかかり、結果としてOリングが破裂したのが今回の故障の原因と思われます。
氷が融けたお昼ごろにエンジンを始動するも、下の写真の赤い矢印部分から圧縮された水が勢いよく吹き出し、肝心のガン先からはほとんど出ない状態に。
よく見えないけど、見た目からはケース自体にヒビ等は入ってなさそうで少しだけホッとする。
とりあえず分解。直るか直らないかよりも、まずは分解することに意義があるのだッ(笑)
まずは六角レンチなどで10本のボルトを緩めます。緩め終わったらケースを引っ張って外すのだけど、年代物?なので固着していて、かなり硬い! 木槌などで軽く叩きながら、小さなバールなどで手前にこじってみる。引っかかる場所が四隅に付いているので、少しずつ慎重に四隅を均等に手前に引っ張ってゆく。
外れた本体側。特に問題はなさそう・・・。
あっ。蓋側の逆止弁周りのOリングに異変が! どうやら、圧縮された水がここから勢いよく飛び出していたようだ。
破れたOリングを計測。切れてて測りづらいけど、内径は 23㎜ くらい、厚みは 1.5㎜、高さ(奥行)は 4㎜ のようす。
メーカーに修理を依頼しようか考えたけど、今までの経験から周辺のOリング関係がすべて交換になると思う。部品代より工賃が非常に高いので、修理費は5~6万円くらいと予想。しかし、それよりも問題なのは修理にかかる日数だ。最低10日間くらいは使えないと思うと、さすがにそれは痛い!
そんなわけでやってきました、カインズ市原店! 自宅から1時間かかったぞ。もっと近くにないのかよ・・・(涙)
お店の中を物色し、合いそうなOリングとかパッキン類を探すも、当然そんなにぴったりのものは無いわけで・・・。仕方なく買ったのがこれ。
お値段は198円。や、安い! しかし、何に使う部品なのかというと
・・・水道用じゃねーか!
そう、今回は、このフツーの水道用のパッキンで直すことになったのだ!
このパッキン、パイプリングにはめ込むように作られているので、裏側に深めの溝が入っている。まずはその溝に沿って内臓脂肪を落とすかのごとく、内側の余分な部分を取り除く必要がある。使うのは外側の部分なので、傷つけないように慎重に切ってゆく。なにしろ、一つしか買っていないからね(笑)
パッキンをはめたところ。直径が少し小さい水道用パッキンは出てこようとするので「ほんこん入れづれぇべ(※注訳:千葉の方言の一つ。 [本当に入れづらい] の意)」の呪文を大声で3回唱えながら、振り向く通行人の視線を気にも留めず均等に押し込んではめます。左側の純正Oリングと比べると少し(1mmくらい?)手前に出っ張っているので、その部分をカッターで削って組付け開始。
無事に組付けたところ。組み込む際もネジを均等に締めていきます。
無事に使えるようになったから、今回はとりあえずヨシとしよう! でもあくまで応急処置なので、メーカーから純正のOリングを取り寄せておく予定。
追記:純正Oリングを取り寄せて交換してみた
前回の応急処置から3カ月ほど無事に使えていた高圧洗浄機(HPJ-5ESY)だが、少しずつ水が漏れるようになってきたので取り寄せておいた純正Oリングと交換しておきました。
ツルミポンプ(HPJ-5ESY)部品の取り寄せ方法
ツルミポンプの部品は個人では取り寄せできないので注意が必要。しかし、普段から付き合いのある修理屋さんや、建機メーカーなどの問屋を通せば注文してもらえるハズ。ホクエイ電設では株式会社 ワキタさん経由で入手することができたけど、他の建機レンタル店や農協などでも取り寄せできるかも?
部品の発注をするにあたり、パーツリストを基に発注してもらう必要があるので、まずは鶴見製作所さんに連絡をしてパーツリストを入手しよう。最寄りの営業所に連絡し、FAXか郵送で送ってもらいます。今回は鶴見製作所千葉営業所さんからFAXで送ってもらいました。対応がもの凄く早くて神でした!
以下から最寄りの営業所を探せます。
ツルミポンプ(HPJ-5ESY)のエンジン始動せず。原因はマフラー詰まり
ちなみに、下の画像は前回の故障時のもの。この時はエンジンが掛からなかった。こういった場合、経験上8割くらいはキャブレターの不調なのでキャブをバラすも問題は無し。火花も飛んでいて、燃料も来ている。プラグの焼き具合も良い。混合気の状態を確かめるため、セルを回しながら排気の臭いを嗅ごうとマフラーに顔を近づけてみるも、激辛カレーを食べて水を飲み過ぎた時のおしっこくらい、全くの無臭。はて・・・?
マフラーに手を当ててみるが、排気が出ていない。これはいわゆるフン詰まりと判断。錆で穴が開きそうなマフラーを木槌で優しく叩いてみたら2分で掛かった。キャブをバラした1時間は何だったのか(笑)
ツルミポンプ(HPJ-5ESY)エンストの原因は調圧弁の固着
エンジンが掛かって圧力が上がった後、すぐにエンストした時もあったけど、その時は調圧弁の固着が原因でした。
調圧弁が固着すると、既定の圧力に達してもアンローダーバルブから余水ホースに水が流れない。そのため、行き場を失った水の圧力が上がり過ぎてエンジンがストップする。調圧弁はめったに触れないのが普通(ウチの場合w)ですが、たまには回して固着を解く必要があるみたいですよ!