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式根島に電柱工事で行ったときの話

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どうも。ずっとマスクを付けているので鼻毛が大変なことになっているへなちょこです! ようやく暖かくなってきた最近、蔓延防止措置も解除され、GWあたりはどこかへ出かけられるのかなあ?とか思っています。

でも自粛の反動で観光地などは物凄く込みそうな予感! 山とか海って休みになると人が増えるけど、地元の大きなショッピングモールほど混むわけじゃないし、空気もキレイだしぜひ行きたいですねえ。 あれ。今思い出したけど、そういえば以前、伊豆諸島に電柱工事で行ったなあ・・・。

そんなわけで、今回はコロナ渦の前となる2017年9月に電柱工事で行った伊豆諸島・式根島の様子を書きたいと思います!

伊豆諸島・式根島とは?

今回紹介するのはここ! 伊豆諸島・式根島

式根島は東京・竹芝桟橋より171km南に行ったところに浮かぶ、530人ほどの島民が暮らす周囲12kmほどの小さな島。こんな南なのに東京都というのが不思議。まあ、千葉県の銚子も茨城県よりも遠いので気にしない。

電柱屋が式根島に向かった目的はただ一つ。電柱工事だ! (電柱屋だからねw)

なんでも、携帯電話の電波を増強するための基地局を新設するとのこと。基地局の電波状況を改善することにより、平時の通信改善はもちろん、台風などの災害時にも通信の安定化が見込めるとのこと。ホクエイ電設からは2名が向かうことになった。

そんなわけで2017年9月のある日、我々は式根島への船が出航する東京の竹芝桟橋へと向かった。そこで早くも問題発生。

今回、元請けの方がものすごく段取りの良い人で、船旅になるということで事前に船酔い防止の酔い止めを受け取っていたのだが、連れの社員が竹芝桟橋まで来るまでに電車酔いしてしまったのだ!

船の前段階の電車で酔ってしまうとは・・・。一抹の不安を抱えつつ船へ向かう2人。

いざ、さるびあ丸に乗船

竹芝桟橋から式根島へは東海汽船の大型客船「さるびあ丸」で向かう。さるびあ丸は総トン数6,099t、全長118mの大きな船。旅客定員は1,343人なので、今回向かう式根島の全島民のなんと2倍以上が乗れる大きさ。う~ん、ワクワクが止まらんぞ!

さるびあ丸の通路
何とか乗船。電車に酔った社員はフラフラしながら船室に潜って行った
さるびあ丸の外通路
かく言う自分も乗り物に弱いほうなので甲板を目指す
さるびあ丸の船内シャワー室
レストランや売店からシャワーまで何でも揃っている

乗船したさるびあ丸にはレストランをはじめ、売店やシャワーなどありとあらゆる設備が整っており、さながら動く街のようでチョ~快適。ここで暮らしたい!住まわせて下さい!(切望)

さるびあ丸から見るレインボーブリッジ
出航直後。土から離れ(2泊3日なのに)寂しさMAX。さらば祖国よ!

出航してから30分ほどは東京湾の中を進んでいるのだが、三浦半島を過ぎたあたりから急に波が高くなってきた。外海に出ると、こんなに大きな船だというのに船全体がかなり揺れる。今日の波の高さは1.5mとか言っていたけど、体感上は波の高い部分と谷の部分の差を差し引くと倍の大きさ。3mほど上昇し同じだけ下がる状態が、乗っている間中ずっと続く感じだ。

式根島までは、伊豆大島・利島・新島を経由し、最短で9時間かかる。今回予約した客室はもちろん水面下なので、窓からの景色は望めない。周りの景色が見えない状態で船酔いしない時間は10分間程度。それ以上は確実に船に酔ってしまうので、眠くなるギリギリまで景色の見える場所で過ごすことに、今、決めた!

大島に停泊するさるびあ丸
大島を背景に映えるさるびあ丸。仕事じゃなかったらここで降りてる
大島でさるびあ丸から下船する乗客
どんどん降りる乗客。半分以上降りたような気がする・・・

伊豆大島に寄港

朝方になり大島に着岸。大島はその名の通り7,000人近くの島民が暮らす伊豆諸島最大の島。大きいだけあって遠くからよく見えるんだけど、来ると意外と時間がかかるのね・・・。仕事じゃなかったら途中にある全部の島に降りて周ってみたい!

さるびあ丸の甲板から見る大島の夜明け
大島に迫る夜明け。ぜひ観光で来たい!
大島元町港に寄港するさるびあ丸と元町港桟橋の桟橋
桟橋の準備とか撤収は警察官の方も手伝っており官民の一体感がすごい
元町港桟橋を出港するさるびあ丸
大島の影となる海域では波が穏やか。急に眠くなってきた
大島沖にて。もう太平洋なのだ!
朝焼けの中、大海原を進む。この中の一人は俺は海賊王になる!とか思っているハズ
さるびあ丸から見える利島
近づく利島(としま)。東京湾からも見える、独特な形が特徴だ

船首に行ってタイタニックのポーズ(両手を広げたアレ)をしたかったけど、さるびあ丸は船首に行くことができなかったので諦めた。意味はないけどやってみたかったの!

さるびあ丸から見える富士山。さらば本土よ!
左舷後方には富士山が見える!
さるびあ丸の2等客室
眠くなったので船室へ。割り当てられたスペースはこんな感じ
さるびあ丸の2等客室のベッド(寝台)
船室のベッド。コンセントも用意されているのでスマホも充電できる
さるびあ丸2等客室の通路
清潔感に満ちた船内は通路とベッドで無駄のない作り

眠気が船酔いを超えてきたところで船室に潜り仮眠することに。結構揺れるのだが、慣れるとその揺れが逆に快適に感じたほどぐっすりと眠れた。というか、むしろ揺れてないと眠れない体に。もうここに住んじゃおうかなあ。

式根島に近づくさるびあ丸
船内放送で目が覚める。もう式根島が目の前に迫っているではないか!
さるびあ丸から望む式根島の断崖絶壁
近づく断崖絶壁。これ、上陸できるのか?

前日の23時頃に竹芝桟橋を出港し、式根島の野伏港に到着したのは朝の8時頃。船員の皆さま、本当にお疲れ様でした!

式根島に到着

竹芝桟橋を出発して9時間、ようやく目的地の式根島に到着した。船室で寝ていた時間は2時間半ほど。あれ。新島どこいった!?

式根島野伏港に寄港するさるびあ丸
野伏港に到着。写真は2代目さるびあ丸。現在の3代目とは違いがある
野伏港から見える新島と利島
野伏港より。寝ている間に通り過ぎていた新島と、左奥に利島も見える

野伏港は新島との間にあるため、荒天時にも接岸できる確率が高いのだとか。確かに、外海と違って湾内のように波が穏やかだったなあ。

式根島野伏港を離れるさるびあ丸
去ってゆくさるびあ丸。寂しい。置いていかないで・・・!

右も左も分からない(いや、分かるけど)港で船を降りる。チョー心細い。すると、そこに元請けの方が来てくれた。ありがたい! すかさず付いていくヘタレ社員2人組。そこで目にしたものは、アウトリガーが収納できなくなった建柱車だった・・・!

式根島に到着していた建柱車。そこではなんと・・・
中途半端に出るアウトリガー(これで全格納状態)。どうしてこうなった
式根島で建柱作業。式根島郵便局の裏で
何とか自走して現場に行けた

幸いにも港から現場までの距離は1kmほどと、歩きでも20分ほどで着く距離。前後で誘導してもらいながらアウトリガーが出たまま自走して現場に向かうことになった。ちなみにこの故障、帰って来て修理に入れてから分かったのだが、アウトリガーがわずかに曲がっていたとのこと。どうやら船で運ぶ時にアウトリガーを出して捕縛してきたようで、垂直方向に強いアウトリガーは横荷重には弱く、荒波を越える船の揺れと建柱車の自重に耐えられなかったようだ。

式根島に建柱車を運ぶ運賃(片道!)
建柱車を式根島へ運ぶ運賃の概算。だっふんだっ!と言いたくなる
式根島で唯一の信号機
島内で唯一の信号機。必要ないんだけど、教育の目的で取り付けたらしい

建柱作業開始

何とか現場に着き作業開始!砂地に砂岩が混じっていて真っすぐに掘れないので、根気よく人力で砂岩を崩しながらの掘削となった。

式根島建柱作業。アースオーガが逃げる
硬い部分に当たりアースオーガが逃げるので人力で崩す
式根島の土質は、サラサラの砂と砂岩が入り混じったものだった
式根島は砂と、砂が固まった砂岩が混じったような地質だった
式根島で建柱。式根島の砂を水で締めて固める
電柱の周りを水締めするところ。砂地なので水で硬くなる
式根島の建柱作業では根枷をクロスして入れました
根枷を取り付ける。半日かけて来て2時間で終わる作業w

多少てこずったとはいえ、あっという間に作業は終了。文章もたったの3行だ!

式根島を散策する!

一応、夕方まで掛かっても大丈夫な日程を組んであるため、今夜は予約してある旅館に泊まり明日の便で帰ることになっている。今は午前中なので、旅館に行くにはまだ早い。まあ、観光したいのもあって急いで建柱作業を終わらせたというのもあるが。そんなわけで島内散策だ! もう、ここからが本番。時間に余裕があるっていいなあ。

式根島で最大のスーパー、おくやまの前
昨日の電車酔いはどこへやら。我先に散策に向かう社員w
式根島の坂道。傾斜がきついので自転車は電動アシストがおススメ
いい味を醸し出す坂道。なんかU字溝がデカい
レンタサイクルのセンターげんべい
レンタルサイクルの「センターげんべい」。電動アシスト自転車もある
式根島で最大のスーパーおくやま。お弁当が豊富
島で一番大きなスーパー「おくやま」。品揃えが豊富!
観光地である式根島には小さいお店も結構ある
小さいお店をいくつか過ぎて
式根島のごみステーション。使いやすいだけでなく景観にも配慮されているところはさすが!
今日泊まる旅館。ではなく、ごみステーション

島宿「恵美寿(えびす)」到着

小さい島だけあって、かなりゆっくりと歩いたにも関わらず、島宿「恵美寿(えびす)」まであっという間に到着。連絡すれば港まで迎えに来てくれるとのことだったが、歩いても苦にはならない距離。ここまではレンタサイクルすら必要ないのでは・・・?

式根島の島宿(恵美寿)の駐車場
旅館(島宿)に到着。大量の猫さん達がお出迎えでテンションMAX
島宿恵美寿は2階建ての旅館
宿泊客よりも猫のほうが明らかに多い状態w
恵美寿のお部屋。6畳で簡素だが清潔で落ち着いた趣。
オフシーズンだったので一人一部屋で使わせてもらった
恵美寿のお風呂。掃除が行き届いている
広いお風呂。島内では貴重な真水とプロパンガスを使ってくれて感激!
島宿恵美寿の廊下。昔ながらのレイアウトで落ち着く
懐かしい感じの廊下。レイアウト的にめぞん一刻を思い出すなあ
恵美寿の廊下も掃除が行き届いていて快適
掃除が行き届いていて超快適。廊下で寝たい

食べるのに夢中で肝心の食事写真を撮り忘れた!けど、良質な漁場が近いこの島の食事が素晴らしかったのは言うまでもない。googleの口コミで見れるから参考にしてほしい。

式根島半周の旅

翌日、竹芝桟橋への帰りの船が来るのは午後。なので、昨日に引き続き今日も式根島を散策する!google先生に聞いてみると、式根島の半分ほどは遊歩道となっているらしい。これは行かねば!

有名な景勝地として、島の西側に神引展望台というのがあるらしい。早速向かうことにした。

式根島の電柱
途中に電柱があるとつい見ちゃう電柱屋2人。電柱のある安心感よ!
式根島の電柱に付く番号札。式根島は東京都なので東京電力管轄だ
島民を優しく見守る電柱の風景をしばらくの間ご覧ください
式根島の消防団詰め所
式根島消防団詰所。消防車が見たかった
式根島の道路はしっかりと整備されている
宿を出て車道を30分ほど歩く。制限速度は20kmでも良さそうだ
式根島遊歩道手前の公衆トイレ。超キレイ
遊歩道の入口に突如として現れる立派なトイレ。近所の公園にください!

展望台があるくらいだから自販機くらいはあるだろう、という我々の淡い期待は完全に裏切られることに。何しろ、島の西側には原生林が広がり、自販機どころか電気すら来ていないのだ。2人とも飲み物持ってきてないぞ!

式根島遊歩道を進む電柱屋二人
喉カラカラのヘタレ2人組。遊歩道を進んでゆくと視界が開けてきた
式根島遊歩道に広がるデッキスペース
何に使うのか?広がる大きなデッキスペース。歩きやすい

神引(かんびき)展望台新東京百景に選出されている景勝地。付近の障害物が少なく、標高のわりに見晴らしが抜群。小さい島だけに、絶海の孤島感がいい感じだ!

海面から80m以上あるという崖の上から下をのぞくと・・・。あっ。ウミガメが泳いでる!

式根島のウミガメ
80mほど下の海面に浮かぶウミガメが見える!
式根島のウミガメ
カメラの望遠がしょぼくてこれが限界。肉眼だと良く見えるんだけどね
式根島神引展望台から海面にいるウミガメをのぞき込む。高さがありすごく怖い
へっぴり腰で海面をのぞき込みウミガメを発見する社員。はっきり言って、はしゃぐおっさん2人は可愛くない
式根島の崖は崩れやすくて超怖い!
島を取り巻く崖は崩れやすく、握るところがないので凄く怖い!
式根島神引展望台付近は海風が崖を上がって来て怖い!
リアス式海岸の谷の部分から風が上がってくる。怖さ倍増

式根島の標高は高いところでも100mほどなのだが、まるで標高2,000mを超える高山のような風景の岩場が続き、下草が少ないため見晴らしが良いのも特徴の一つだ。すぐそばに唐人津城(とうじんづしろ)という、砂漠のような開けた場所がある。名前からして城跡かと思ったよ・・・。

式根島の西側に広がる唐人津城(とうじんづしろ)
唐人津城に到着。所どころに石が積まれたケルンがあり、どことなくチベットのような秘境っぽさを醸し出している
唐人津城(とうじんづしろ)には荒涼とした地が広がりなんか怖い
ヒーローと悪の秘密結社が戦っていても不思議ではない荒涼とした大地
式根島の遊歩道から見た新島方面
海風のせいか、歩いていても虫があまりいない気がする
式根島の遊歩道。奥に階段が見える
少しだけ内陸に入ると、たちまちジャングルのように
式根島の遊歩道。腐りにくい樹脂製の丸太で階段が作られており歩きやすい
メインの遊歩道はかなり整備されていて歩きやすい

林の中の遊歩道を30分ほど歩いた頃だろうか、ここでまたトラブル発生。実は、宿を出てすぐに靴底がパカパカしてるなあ、なんて話ながら歩いていたのだが、履いてきた靴がついに壊れて靴底が剥がれてしまったのだ! 今回履いてきた靴は、10年ほど前に買ってたまにしか履いていなかったもの。どうやら、靴に使われている接着剤は古くなると接着力が低下してしまうらしい。そういうことは早く言ってよ! しかし、このタイミングで壊れなくても・・・。

式根島の遊歩道から見た島の外周部。上陸できなそうな崖で囲まれていて絶景
島の外周部には断崖絶壁のリアス式海岸の絶景が続くが
式根島遊歩道で壊れた靴底
そんな絶景をよそに壊れて取れた靴底(しかも両足w)

たまたま(?)誰かの落とし物なのか、木の枝にタオルが引っ掛けてあったので、それを拾って応急処置して歩くことにした。が、このタオルも風雨に晒されてたみたいでボロボロ。しかも、もう片方の足は靴底がないから、靴下だけで歩いている状態。上辺だけは靴を履いているように見えるところが逆に悲しい。

式根島遊歩道の展望台。式根島には数多くの展望台がある
所どころに設置されている展望台からは絶景の数々!
式根島遊歩道で壊れた靴底を応急処置して歩く
でも足元はこれ。そんな装備で大丈夫かw

枝に引っ掛かっていたタオルで応急処置したが歩きづらいこと、この上ない。あ。壊れた靴底は自宅までしっかりと持ち帰りましたよ、ええ。

有名な「式根松島」とは島の反対側だけど、こちら側も良い景色。島の西側なので夕日が映えそう

島の周囲は至るところから絶景が拝めるのだが、悲しいことに足元の状況からしてそんな場合ではない。それはそうと、この島に靴屋さんって存在するのか・・・?

式根島遊歩道の展望台。これは凄くデカイ!
デカい展望台からは「俺の絶景を見よ!」という本気度が伝わってくる
式根島遊歩道でヘロヘロになる電柱屋
電気がなくて死んじゃいそうな電気屋2人。電気&自販機が恋しい!
御釜湾第一展望台から見るアシカ穴
御釜湾第一展望台からの風景。崖下の横穴はアシカ穴と呼ばれ、その昔はアシカが生息していたとか
ネコネ場所への看板
「ネコネ場所・地元」の看板。意味が分からんw
ネコネ場所で降りる道
ネコネ場所への下り。当然、この靴(靴下?)ではダメなので諦めた

この「ネコネ場所」というのは、地元の人が何かで使うのか?結構な高低差を下って海岸まで出られる道とのこと。詳しくは下った人のブログからどうぞ。

遊歩道を進み、命からがら生活道路へと生還するヘタレ社員2名の先に、何かの穴が見えてきた。これが有名な「湯加減の穴」だ。地下の温泉源とつながっていて、目的の温泉が適温かどうか分かるらしい。なんか、道路わきにぽつんとあるので、乗り物に乗っていたら通り過ぎそうだぞ。

湯加減の穴
突然シブい方法で登場する「湯加減の穴」こいつ、分かってるなあ
湯加減の穴の内部はほのかに暖かい
恐る恐る手を入れてみたら、ほのかに暖かかった

湯加減の穴というくらいだから温泉の温度が分かるのかと思いきや、地元民が言うには意外とあてにしていないそう。表示がないけど、島内にはこのような穴がいくつか存在するみたい。

式根島の生活道路
島の中心街に戻ってきた。まずは飲み物!
島宿恵美寿(えびす)に戻ってきた
部屋に帰ってきた。旅先ではやっぱり畳が落ち着くなあ

無事(だったっけ?)散策を終えて島宿に戻り、急いで帰り支度をする。帰ってきてから気づいたけど、島宿のクローゼットの中にジャケットを忘れてきてしまった。散策で暑くなっていたので気づかなくても仕方がないよね(いや、さすがに気づけよ・・・)

東京の竹芝桟橋へ向かう帰りのジェット船が出る時刻は14:05なので急いで港へ。もう少し時間があれば、他の場所もゆっくりと巡ってみたかったなあ。

今回行けなかったおススメスポット

式根島には主に4つの温泉があり、そのうちの3つは露天風呂で24時間いつでも入れるうえ無料!(入浴には水着が必要なので、式根島に行く人は水着を持って行こう)

日本の白砂青松100選に選ばれている景勝地。風光明媚で名高い宮城県にある有名な松島になぞらえて呼ばれているそう。塩風が強いうえ保水能力の乏しい地盤が多く木々には非常に過酷なこの島において、島の人々が守ってきたおかげで樹齢150年のものもあるとか。

式根島のパンフレットなどでこの海辺の写真がよく使われている。海水浴場を岩がぐるりと囲む入り江になっていて、透明度の高い海と合わせて抜群の雰囲気を持つ海水浴場だ!

透明度の高い海が眼下に広がるほか、新島、三宅島、神津島などが見渡せる絶景スポット。

かつて島の生活を支えてきた井戸。まいまいずはその名の通りかたつむりのことで、螺旋を描きながら下って行った最深部をさらに掘り下げた形状からその名が付いたとされる。島内を散策しても川が一つも見当たらなかったので、式根島で真水を得るまで相当に苦労を重ねたのだろうと推測される。

式根島の北側の小高い山に、1年中灯をともしている高森灯台という灯台がある。
これは、島の老婆(宮川タン)が自分の私財を投じて作り上げた尊い灯であり、島の漁師の安全と島の沖を通る漁船の安全を願って作られたもの。
タンさんは新島生まれの新島育ち、明治12年新島にコレラが発生し数多くの島民が亡くなるも、タンさんはお寺のお上人さまに救われ一命を取りとめた。
その後、式根島に移り住んだタンさんは今まで世話になってきた人々への感謝の気持ちと、お寺への恩返しの意味を込めて、島の人々が安心して漁に出られるよう、家族が安心してその帰りを待つことができるようにと灯台を作ることが長年の念願だった。
当時タンさんは75歳で、灯台完成までの5年間は高森山の上で生活した。それから91歳に他界する2、3年前まで、杖を片手に油を持って200段もの階段を毎日1日も休まず昇り降りし、灯台の灯を灯し続け、その後は家族の人たちによって続けられた。
タンさんの島の人々を想う熱い心は、現在でも式根島の人々の心の中に暖かい一筋の灯をともし続けられている。(参照元)ちなみに、この実話を基に「小さな島の小さな星」という童話も作られている。

さらば式根島

式根島は小さい島だけど、上に例として挙げた場所以外にも見どころがたくさんある。この短い期間で式根島の魅力を語りつくすのはとても無理! 今回の工程のうち、行きの船内で1泊したので、島内で過ごしたのは実質1泊2日だ。しかも準備なども含めると半日は仕事に割いている。まあ、仕事にきたんだけどね(笑) 式根島に来る場合、1日目で島の西側、2日目で島の東側というように周るのがよさそうだ。もう少し滞在したい・・・。そんな思いとは裏腹に、帰りのジェット船の時間が迫ってきたので港で乗り込むことにした。

野伏港にある東海汽船の船客待合所
東海汽船の船客待合所は高波の避難所にもなっている頑強な建物だ
式根島から東京へ戻る高速ジェット船
東京へ戻る高速ジェット船。所要時間は2時間20分と超早い

帰りのジェット船「セブンアイランド」は3800馬力エンジン×2機搭載、合わせて7600馬力。これは通常のワンボックスカーおよそ50台分のパワーだ。港を出航した高速ジェット船は見る見るうちに速度を上げ外洋へ。下の動画では時速75kmほど出ているが、最もスピードに乗った場所では時速85km出ていた。所要時間は2時間20分ほどと、千葉から館山まで下道で行くよりも早いんじゃない?

船から降り、島内の土産物屋で買ったビーチサンダルで帰宅。足元だけ見たらまだバカンス気分w

今回見てきた式根島は非常に小さい島なのだが、見どころがたくさん凝縮されていて魅力あふれる島だった。何度か行ってみたいと思わせてくれる素晴らしい島、それが式根島だ。 それと、履いて行く靴には十分に注意しよう!

式根島神引展望台から望む絶景

2代目さるびあ丸の退役後

ちなみに、今回、式根島に向かう行きの船旅でお世話になったさるびあ丸は1992年に就航した2代目で、2020年に就航した3代目が現在(2022年)使われている船だ。2代目さるびあ丸は東海汽船での運行退役後、現在はバングラデシュ(さるびあ丸は現地ではBay One、ベンガル語でএম ভি বে ওয়ানと呼ばれている)にて、チッタゴン~セントマーティン島を結ぶ定期航路で活躍中とのこと(シャーアマーナト 国際空港そばのカルナプリー川にあるWater Bus Terminalから出ている)

28年間という長年にわたって伊豆諸島の人々の暮らしを支えてきた、2代目さるびあ号の現在の活躍は以下の動画より

退役後にバングラデシュにて活躍中のさるびあ丸船内には日本語の標識類が付いたままになっている。

チッタゴン~セントマーティン島を結ぶ定期航路で活躍中のさるびあ丸には未だに式根島のポスターが貼られている
日本語の式根島ポスターも貼られたままだ
東海汽船のヘルメットを着用するBay Oneの船員さん
船員さんは東海汽船のヘルメットを誇らしげに着用している

また、旅客用に改修し2000人が乗れるそうで、バングラデシュでは割と高級な部類に入るとのこと。景勝地に向かう外国人向けの観光船って位置付けなのかも。

さるびあ丸のラスト航海は上の動画にて

もうすっかりさるびあ丸の虜。すてきな旅をありがとう!

当記事はコロナ渦前となる2017年に行った時の記事です。現在は式根島の受け入れ状況なども当時とは大幅に異なります。式根島には大きな病院がありません。島民の生命と生活を守る意味でも、体温を測り健康状態を確認し消毒用品一式を携帯するなど、万全を期したうえで宿泊先を確保してから行くようにしましょう。また、コロナ渦における状況は刻一刻と変化するので、式根島の最新情報を常にチェックし事前に十分な準備を行い、式根島役場や観光協会の指示に従って行動するように心がけましょう。

東京都新島村役場

式根島観光協会

>ホクエイ電設は地域と共存する会社です

ホクエイ電設は地域と共存する会社です

地元千葉に50年、ホクエイ電設は地域に根付いた会社です。平時はもちろんのこと、事故や台風などの災害時に街の電力を守ることも、私たちの大切な使命であると考えています。

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